「後半に強い選手は、駅伝で頼れる」
よく聞く話だけど、実際に“後半型”って何が強いのか。今回は感覚ではなく、5kmごとの落ち方で整理してみる。
後半型の正体は「落ちない力」
走力は大きく2つに分けられる。
- 前半に突っ込める力(スピード)
- 後半に落ちない力(維持力)
駅伝やマラソンで効いてくるのは、後者の“維持力”だ。
ここを数字で見るのに一番シンプルなのが、前半と後半の差。
指標:後半落ち(後半 − 前半)
例として10kmを5kmごとに分ける。
- 0〜5km:16:30
- 5〜10km:17:05
このとき
後半落ち = 17:05 − 16:30 = 0:35(35秒)
つまり「後半で35秒落ちた」ということ。
この差が小さいほど“落ちない走り”ができていて、駅伝向きになりやすい。
「後半型」は2種類ある
後半型と一口に言っても、実は2パターンある。
A:安定型(最初から一定)
- 16:50 → 16:55(後半落ち +0:05)
淡々と同じ強度で押せる。駅伝の“計算しやすさ”はこれ。
B:伸び型(前半抑えて後半上げる)
- 17:10 → 16:45(後半落ち −0:25)
後半の方が速い“ネガティブスプリット”。
ハマると強いが、前半が遅すぎると勝負に絡めないこともある。
駅伝で求められやすいのは基本的にAの安定型。
ただし区間の状況(上り・向かい風・集団など)によってはBも刺さる。
どれくらい落ちたら危険信号?
目安としてはこんなイメージ。
- 〜10秒:かなり優秀(駅伝向き)
- 10〜30秒:標準(悪くない)
- 30〜60秒:後半の課題が見えやすい
- 60秒以上:突っ込み or スタミナ不足の可能性大
もちろんコースや風、起伏で変わるけど、同じ条件で比べると自分の傾向がはっきりする。
“落ちない”ために見るべきはペースではなく「余裕」
後半落ちが大きい人の多くは、前半の段階で余裕を使い切っている。
つまり「前半が速すぎる」か「後半に向けた余裕の作り方が下手」になりがち。
改善の方向性は2つだけ。
- 前半を1〜2%だけ抑える
いきなり遅くしない。体感で「ちょい余裕」くらいが正解。
(例:16:30で突っ込むなら16:40前後へ) - 後半の脚を作る練習を入れる
おすすめは「後半に上げる」練習。たとえば
- 10km:最初ゆったり → 後半2kmだけ上げる
- 8〜12kmのペース走:最後の1〜2kmだけ粘る
ポイントは“最初から全開”じゃなくて、後半に粘る練習を作ること。
まとめ:駅伝で頼れるのは「後半落ちが小さい選手」
「後半型が強い」の正体は、結局ここ。
- 指標はシンプルに 後半落ち(後半−前半)
- 落ちが小さい=駅伝向き
- 改善は「前半を少し抑える」+「後半に粘る練習」
次に自分の練習やレース記録を見るときは、タイムそのものより
**“どれだけ落ちたか”**をチェックしてみてほしい。
伸びるヒントは、だいたい後半に落ちてる。
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